TRPGジャンクション

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【イベント】 トーキョーN◎VA 『Cafe & Bar “J◎KER" Reloaded』

9月16日に行なわれた、N◎VAカフェ第二弾 Cafe & Bar 『J◎KER』 Reloaded っていうイベントを覗いてきました。
時間がなかったんで、ほんの2時間ほど居ただけですけど、それでもなかなかに楽しいイベントでした。
で、レポートっぽいモノを書こうと思ったんですけど、せっかくライブRPG的なイベントだったので、レポートもリプレイ風にしようかとw
そんなワケで、若干イタイっぽい気もしますがリプレイ風レポートですw

 ■■■ side Tokyo N◎VA : “paparazzi” SPOOKY ■■■

そのBarの噂を耳にしたのはつい数時間前。イエローエリアの故買屋でのことだった。
ここ数年の取材で溜まりに溜まったジャンク・データの山を、行きつけの故買屋で一山数カッパーで換金し、僅かばかりのキャッシュを手に店を出たところだった。
ふと目に留まった一枚のビラ。
ソレは、年に一度だけオープンするというBarのチラシ。
日付と時間を確認する。
ビンゴ!
場所もそう遠くない。
コネとの合流までは、まだ後2時間ほど余裕がある。
オレは迷うことなく、そのBarに向かった。

メインストーリーから奥まった人気のない通り、ありふれた雑居ビルの地下一階にそのBarはあった。
地下に向かう階段、油断していると見落としてしまうだろう。
そこが目的の場所だと知らせているのは、一枚のブラックボードとそこに書かれた店名だけだった。
『Cafe & Bar “J◎KER” 』
それが、その店の名前だった。
階段を降り、ガラス扉を開ける。
さほど広いわけではない店内は2~30人の客で賑わっていた。
店内に入り、扉のすぐ左にあるレジでクレジットをキャッシュに換金する。
店の仕組みやルールを説明しながら換金をしてくれたのは、なんと、“青の魔道師”占いじじいと思われる老人だった。
老人はさらに、キャストととして登録するか、それとも登録せずにエキストラとして過ごすかと尋ねてきた。
なんでも、この店の影ではストリートの権力を巡る暗闘が行われており、その抗争に参加するのか?という事らしい。
オレの答えはNO!
残念だが、オレが羽根を伸ばせる時間は2時間ほどしかない。
この店でどのような抗争が行われているのかには興味があるが、中途半端に首を突っ込み、ケツに火を着けられるほどの余裕はない。
今夜は分相応に傍観者に徹する事にする。
とは言え、相手は“あの”占いじじいだ。どうせコチラの素性なんて鼻からお見通しだろうがな。

占いじじいに案内されて、シルバー一枚、カッパー三枚を手にしてカウンターに座る。
夜を過ごすには心許ないはした金だが、カクテルを一杯飲むには、これで充分。
「何になさいますか?」
オレが腰を下ろすのを見計らったように、カウンターの女性が声をかけてくる。
視線を上げると、金色の三つ編みをお団子状にまとめ、メガネをかけた童顔の女性がメニューを差し出してきた。
「!!!」
オレは思わず息を呑んだ。
その女性が着ている黄色いジャケットの胸には、悪名高い黄金のケルベロスのエンブレムが輝いていた!
『この女、あの悪名高い最凶コンビの片割れか!』
彼女の名はメモリ。“黄金の記憶”の二つ名を持つ、若き天才ハッカーにして特高警察ブラックハウンドのエースの片割れ。
何でこの女がバーテンの真似事をしてるんだ? しかも、ブラックハウンドの制服のままで!
笑顔の彼女から咄嗟に目を伏せ、メニューを受け取りながらIANUSとウェブのリンクを切断する。
この女が本気になれば、オレの脳の隅から隅まで引っかき回し、オレ自身が忘れているような記憶まで洗いざらい引っ張りだしちまうだろう。
そんなことをされたらコッチはメシの食い上げどころか、ヘタすりゃ命もヤバイ。
メニューに目を通すフリをしつつ、目の前で微笑んでいる女に気づかれないように辺りをうかがう。
驚いたことに、有名人(危険人物とも言う)はメモリだけではなかった。
店の前方にあるステージの前で、最凶コンビのもう片方、“暴走警官”レイ”がカードで客の一人とやり合っている。
テーブルの間をせかせかと動き回り、客から注文を取っているのはドゥームド・モスクの次代聖母と目される “小聖母”ミュー。
カウンターの中でメモリと並んでシェイカーを振っている白いスーツの男は、北米最大の犯罪結社、カーライル・シンジケートの幹部、“嗤う死神”キース・シュナイダー。
バックヤードから何やら荷物を運び出している、河渡連合の“千の傷跡”黒岩三郎。
客にスキヤキ(かなり美味そう!)を運ぶ、千早重工後方処理課課長、早川美沙。
河渡連合を女で一つで仕切る音羽組長の専属カブトと、千早重工実戦部隊のトップが何をやってるんだ?
そして極めつけは、バックヤードで皿洗いに興じる千早グループの若き社長、“死の右腕”千早雅之。
こんな狭い店に、これだけの顔が集うなんてただ事じゃない。
メモリにロゴス(メニューの一番上の列にあった)を注文し、滅多に使わないメモ帳を取り出しペンを走らせる。
CDなやり方だが、目の前にニューロが居るときはコレに限る。
「何を書いてるんですか?」
メモリがロゴスを置きながら聞いてくる。
「いろいろ。視たこと、聴いたこと、考えたこと」
「トーキーの方ですか?」
「まぁ、そんなもん」
せっかく目の前の美女が話しかけてくれているのに、コッチはそれどころじゃなかった。
店の広さから、テーブルの配置。客構成、男女比、年齢比。
著名人たちの動きから、客が興じているカードのルールまで。記録することは山のようにある。
客達の話しに耳を傾けていると、カードの勝敗によりクリスタルを得、その数によって情報を入手したり所属組織の力を蓄えたりしているらしい。
誰が考えたか知らないが、なかなかスマートなやり方だ。
もっとも、荒事でケリを着けるって話しになった瞬間、この店は血の海どころか、さながら地獄の様相を呈するだろう。
なにせ、一騎当千の猛者がゴロゴロ居やがるからな。

ある程度の情報をまとめたところで、ふと気がつくとメモリが居なくなっていた。
代りにカウンターに入ったのはレイ。
不機嫌そうな表情と慣れない手つきで、懸命にカクテルと戦っている。
意外と小柄な彼女は、シェイカーを振るときも全身を使うようにブンブン振り回す。
視ようによってはシェイカーに振り回されているように見えるところが実に微笑ましい。
それとは対照的に、手慣れた手つきで次々と注文をこなしていくキース・シュナイダーは、殺し屋よりもコチラの方が本分では無いかと疑うほどにクールだった。
客に対する対応もスマートで、微笑みを絶やすことなく丁寧に接客している。

メモリが姿を消して十数分ほど経った頃、一人の女性がバックヤードから現れた。
黒のドレスをまといステージに向かう美女。彼女の名はブルーベリー、N◎VAで最も人気のある歌姫の一人だ。
こんなところで、彼女の生ライブを聴けるとは!
歌はハザード前のヒット曲のカヴァーが四曲。
オレが知っているのは一曲しか無かったが、それでも充分満足だった。

ブルーベリーのステージが終わった頃には、オレの空き時間はほとんど終わっていた。
コネを待たせないですぐにでも席を立つべきだったのだが、その頃にはこのBarの雰囲気が心地よく、去りがたい未練のようなものを感じていた。
カウンターにはブルーベリーと入れ替わりで戻ってきたメモリが、レイと漫才のような掛け合いをしながら注文をこなしている。
シェイカーのトップをカクテル・グラスに被せてみたり、ストロベリーシロップを入れすぎてみたりと、なかなかハラハラさせられる光景だったが。
そうこうしている内にラストオーダーの時間が近づいてきて、店内が慌ただしくなり出した。
そろそろ帰る頃合いのようだ。
メモリに一声かけて席を立つ。
そこで、少しイタズラ心が頭をもたげた。
「メモの中身、知りたい?」
「知りたいです」即答。
メモ帳から1ページ破いて彼女に渡す。走り書きのアドレスとtwitterのアカウント。
別に下心があるわけじゃない。
けど、これっきりってのもツマラナイとは思った。
縁があれば、またどこかで。

店を出て地上に登ったちょうどその時、激しい雨が降り出した。
一瞬だけ店に戻ろうかとも思ったが、コネを待たせてる手前そうもいかず。
店内では外していたサングラスをかけ、それと同時にペルソナも変える。
エキストラの時間は終わったのだ。
雨はやむ気配もなく、それでも時間は過ぎていく。
しょうがないと溜息一つ吐いて、雨の中を歩き出した。


■■■ XYZ ■■■

 

 

まぁ、その数分後にカバン忘れたことに気づいて、店に戻るワケだがなw
メモリさんに見つからないようにコソコソ回収しようとしたけど、ムリだったよw
さすが、にゅーろ!!!w

 

※元記事:2012.09.18